後輩達に伝える、初めての資産運用:いきなりシリーズ終了!?ベータ版完成

(19.04.05)
この記事は(間違っているとまでは言えないと思っていますが)証券会社の選択や投資信託の選択などで状況が変わってきているため、近日書き直しを考えています。


 イントロダクションを投稿し、今後は少しずつ項目を小出しにして組み立てていこうと思っていた矢先、件の後輩から「○○さん(←私)、iDeCoとNISAを始めたいんですけど・・」と、来てしまいました。

 急遽ザックリまとめを作成して後輩に渡したのが以下の文。
 積極的にアセットアロケーションやポートフォリオを吟味したい方には物足りないとは思いますが、忙しい投資初心者が投資を始めるにあたっては及第点のアドバイスができたんじゃないかなと思っています。
 今後これを叩き台にして後に続く他の後輩達のための完成版を考えていこうと思います。


はじめに

 資産運用の初心者向けに無難な、続けやすい内容を書いています。
 もっと投資額を大きくしたり、ハイリスク・ハイリターンの商品を使うことで運用効率を高めることも出来ますが、失敗して資産を大きく減じる可能性もあがります。
 一歩踏み出した運用に入るときには基本的なことは学んで、自分で選択できるようになってからをお勧めします

最初にやること

 家計を見直していくら積み立てられるか調べましょう
 iDeCo12,000円(※)、つみたてNISA33,000円の計45,000円/月×2人=90,000円/月
 が当面の積み立て目標です。
 心許ないときは投資の前にまず家計の見直しが必要です。
 ※奥さんの職場によってはもう少し大きい額積める可能性もあります

・固定費を減らす
 電気、ガス、水道、電話、インターネット、スマホ、保険、(車)、その他ほとんど使ってない月額サービスなどの契約最適化は一度見直すことでずっと効果があります。
・交際費やスキルアップにかかる費用は将来への投資と思って節約しすぎない。
・食費、光熱費の節約などはストレスにならない範囲で。これらの節約はやりすぎるとストレスになる割に節約効果は大きくないのでほどほどに。
・趣味もある程度はあった方がよい。ただしやり過ぎると夫婦仲を悪化させるので、夫婦共通の趣味か奥さんが理解を示してくれる範囲の費用・時間で。
・夫婦でよく話し合いましょう。人生100年時代では今まで以上に夫婦が一緒にいる時間が伸びるので夫婦仲を維持することが(特に男性にとっては)重要です。
 独身男性と配偶者のいる男性では寿命が8年違う報告があります。(女性は有意差ナシ)

生活防衛資金を確保

 慣れるまでは常に投資総額より多い貯金や国債などの無リスク資産(元金保証の資産)を持ちましょう。投資資産は相場の動きで一時的には元本割れになることもあります。適切な投資を行っていればむしろ下げ相場はその後の資産増加のチャンスですが、値動きに気持ちが耐えられず撤退してしまうのが最悪の展開です。
 また、人生では病気や転職など急にお金が必要になることもあるでしょう。
 そういうときに元金保証の無リスク資産があることが心と家計の緩衝剤になります。

特定口座を開く

 まず銀行と証券会社に口座を開きます。
 投資初心者お勧めは「SBI銀行&SBI証券」または「楽天銀行&楽天証券」です。セット効果があるので揃えましょう。
 iDeCo、NISAは一人一口座ずつしか持てませんが、通常の取引を行う口座(特定口座)は複数もてるので両方開設して使い比べてもかまいません。

 基本的にはSBI証券が無難だと思いますが
・楽天市場のヘビーユーザー
・セゾン・グローバル・バンガード・バランスをiDeCoで買いたい
 場合は楽天証券も検討の価値あり。

 銀行→証券会社の順に口座開設を行います(証券会社申込みの際に紐付ける銀行口座が必要なため)
 銀行のサイトから基本事項を入力して申込み、送られてくる書類に本人証明資料等つけて返送すれば2週間程度で開設できます。(もしかすると本人証明も写真データのアップで済むようになっているかも)

 銀行口座を開いたら証券会社でiDeCo、NISAの口座を開く前にまず基本となる特定口座を開きます。
 証券会社のサイトから基本事項を入力して申込み、送られてくる書類に本人証明資料等つけて返送すれば2週間程度で開設できます。

 紹介者と被紹介者が双方キャッシュバックをもらえる紹介キャンペーンがありますので、時間があれば最初は僕から紹介を受けて○○さん(後輩)が口座開設、続いて○○さんが奥さんを紹介する形で口座開設するといいと思います。

 口座開設時の注意点として「一般」口座と「特定」口座の別は「特定」を
「源泉徴収のあり・なし」は「源泉徴収あり」を選ぶのが税金関係の手続き上無難です。
(投資額が増えてくると源泉徴収なしにして、一手間かける代わりに節税できたりしますが、当面は手間のデメリットの方が大きいです。一般口座を選ぶ理由はふつうの個人ユーザにはありません)

 特定口座が開けたら、証券会社でiDeCo、NISAを申し込みます
(銀行でもiDeCo、NISA口座は作れますが、選べる金融商品の幅、コストの面でデメリット大きいです。)

iDeCo口座を開く

 証券口座のマイページから申込み、送られてくる書類に必要事項を記入して総務に提出すると総務が判子を押してくれるので、それを証券会社に返送します。開設手続きに一月ぐらいかかります。

つみたてNISA口座を開く

 証券口座のマイページから申込み、送られてくる書類に記入して返送します。開設手続きに一月ぐらいかかります。
 NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAと3種類ありますが、基本的につみたてNISAでいいと思います。

積立購入設定

 iDeCo、積立NISA口座の開設が終わったらそれぞれの口座で投資信託を積立購入設定します。
 無数に商品が存在しますが、買っていい商品はごく一部です。
 初心者のうちは低コストインデックス投信バランスファンドを1本買って、淡々と積み上げていくのが無難です。

 具体的商品として無難なのは
 eMAXIS Slimバランス(8資産分散型)です。(slimの付かない旧版もあるので間違えないこと)
 国内・先進国・新興国の株式・債券・リート(証券化不動産)といった世界中の非常に広範な資産に分散して投資し、信託報酬(≒預けていて引かれるランニングコスト)は常に同等商品比較で最低水準に改定することをうたっています。
劇的に増える商品ではないけれど大負けもしにくく、ファンド内で自動的にリスクコントロールも行ってくれるので、手間がかからずそこそこ増えます。僕もジュニアNISAに利用しています。

 他の選択肢としては
 セゾン・バンガード・グローバル・バランス
 は、世界の資産の時価総額比をベースにした資産配分で運用するインデックス・バランスファンドです。
 eMAXIS Slimに比べると若干コスト高にはなりますが、運営方針に定評があり、情報開示やセミナーなどの顧客教育にも熱心な会社なので、勉強代と思って当面のメインにするのも悪くないです。
 僕も当初はこの銘柄でした。
 ただし、iDeCoで積むには楽天証券にする必要があり、つみたてNISAや特定口座では直販(セゾン投信)しかしていません。

 あとは、つみたてNISAは前述のどちらかを選んだ上で、iDeCoだけ先進国株式インデックスにすることでもう少し利益を目指すのも悪くないと思います。

 このとき使う商品としては
 eMAXIS Slim 先進国株式インデックスが良いでしょう。eMAXIS Slimシリーズの単品インデックスファンドで先進国の株式に分散投資します。バランスファンドより低コストで、若干ハイリスク・ハイリターンにはなりますが、iDeCoは30年程度積み上げるので統計的には最後に負けている可能性は低いです。前述のバランスファンド単品はやや安全係数が高いので、若い頃から積み立てて非課税メリットを生かすためにiDeCoは成長性の高い商品を入れるのもありです。

 よって
 iDeCo eMAXISlim先進国株式インデックス 12,000円/月(※前述)
 積立NISA eMAXIS Slimバランス(8資産分散型) 33,000円/月(枠使い切りにこだわるなら年末or年初などに臨時購入4000円)
 を夫婦それぞれで積立設定するのが当面は無難だと思います。

積立開始したら

 積立資金が毎月の買付け時に口座に入っていることは確認しつつ、基本的には積立てていることは忘れて暮らしてください。毎日成績を確認する必要はありません。気苦労が増えるだけです。
 積立投信は数年~数十年、淡々と積み立てることで最終的な利益を手に入れる運用方法です。
 中には○○ショックと言われるような暴落も発生し、一時的にはこの構成でも元金の3割ぐらいまでのマイナスになる可能性はあります。
 毎月定額積立はドルコスト平均法と言われ、「安いときはたくさん買って高いときは少ししか買わない」を感情を排して行えるやり方で、一時的な暴落はむしろその後の資産増加のチャンスです。
 目先の増減に一喜一憂せず、淡々と積み上げていけば世界経済が回る限り上がったり下がったりを繰り返しながら全体としては増えていきます。一時的な下落に不安になって積立をやめてしまうことが一番の悪手です。
 多少下がっても不安にならないように、無リスク資産を一定以上持つ事を勧めており、基本的に投資した資産にはいざというときや老後まで手を出さないつもりでいましょう。

 あと、iDeCoは年末調整で職場に申告する必要があります。時期になると葉書が送られてくるので書かれている額を年末調整の用紙の右下あたりの該当枠に書き入れましょう。全額控除になるのでこれだけでiDeCo年間投資額の約20%の利益が出たも同然です。忘れずに。

ステップアップ

 数年積立投信をやってみて、基本的なシステムや値動きに慣れたら、より投資額を増やしたり投資商品を変更してもいいと思います。
 まずは特定口座でもeMAXIS Slimバランスの積立購入あたりでしょうか。無リスク資産の一定以上の確保には留意してください。
 それ以上にこだわった投資をする場合は、自分で勉強して、自分なりに理解して投資戦略を立て、失敗しても自分の責任と言える範囲で投資を行ってください
 その段階では僕も情報交換の相手にはなれますが、本来投資に対するリスク・リターンの取り方は個別性が高く全員に対する正解はありません。答えは自分の中にある、です。

おまけ

やめておいた方がいい(ハイリスクand/or手間)
 賭事(競馬、パチンコetc)、仮想通貨、FX、株式(デイトレード、信用取引)、先物、外貨預金、仕組預金、不動産

資産の一部をお金を使った趣味としてなら可
 株式(中長期投資、配当金目当て、株主優待目当て)

資産運用の中核
 インデックス投信(しっかりやるなら一度は勉強を)

無リスク資産の置き場
 貯蓄(普通預金、キャンペーン定期、個人国債(変動10年))
  ※現在の金利ではインフレ率に負けているため、額面は同じでもお金の価値としては経年で目減りしてゆくので、あくまで無リスク資産として一部資産の置き場

やりましょう
 ふるさと納税

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